いまや遥か昔のことのようにも思えますが、今年の年明けから春先にかけては、いわゆるツクヨミS5環境でした。2nd Season開幕(5/1~)でフェイルノートにスキルバッジが適用されたことで、ツクヨミの覇権は一旦終了となりましたが、それと入れ替わる形で天下を取った?のがこのアマテル君です。

現在のアマテル環境はなるべくしてこうなっていて、というかツクヨミデッキの強さの源泉とほぼ同じ理由(見方によってはもっとたちが悪い)なので、オセロニア運営としてもそれは当然分かった上でリリースしてきているよなぁ、というのが私の見立てです。
この記事では、何故アマテルデッキがここまでパワーを持っているのか、もう皆さん日々の対戦の中で十分感じているとは思いますが、あえてここで言語化しておきたくなったので書いてみます。
アマテルデッキの強さの源泉
- リーダー自身の性能
- 汎用的な高火力神S駒が豊富に存在
- 神デッキなのでS5以上でも高HP
- 低リスクでS5以上できる規格外B駒の存在
はい、ツクヨミデッキと一緒ですね。
上記はツクヨミデッキに関する過去の記事でも記したことなので、そちらを参照ということで割愛させてもらいます。
では、ツクヨミデッキとアマテルデッキとの差分はどこにあるのかということを分析的に眺めていくと、アマテルデッキはツクヨミよりもある意味でさらに凶悪なデッキなのでは、というのが見て取れると思います。
ツクヨミデッキとの差分
差分① スキル+コンボだけで最低7,500火力、しかも雷撃メイン
闘化ツクヨミがコンボ3回を含むオーダーを全て達成してようやく6,800アド(しかも、そのうち火力は4,300)を取るのに対し、アマテルは場に出して即座に5,000火力、さらにコンボを1度繋げれば追加で最低2,500火力(アマテルのコンボは最低2,500雷撃からスタートするボルトマギア)が得られるため、合計で7,500もの火力をあっという間に出すことができます。なにせ、コンボスキル名が「雷撃戦速攻必勝術」ですからね!

オーラスキルとして場に出さずに6,800アドを取るツクヨミも相当強いですが、コンボ3回以上を達成する必要があることやオーダーDにアンチヒールを合わせられるリスクもあることを考えると、本体の1回コンボで合計7,500以上の火力を雷撃で出すアマテルはやはりお手軽に強いと言って良いと思います。
進化リアンツィールも同じようなことができるリーダーですが、あちらは魔10条件という違いがあります。

魔デッキなのでS5やS6にしてしまうとHPがかなり低くなってしまうだけでなく、神デッキ条件のスゥもポルカもフェイルノートも入らない上、ペトラの同デッキ制限も課されているので、そもそもS5, S6にできるS駒の選択肢自体が少ないという状況です。
つまり、アマテルは単体の性能も強いのですが、神デッキ条件という高ステータスと汎用高火力S駒を備えた総合的なプロファイルも含めて、現在の環境を取っているという事ができます。
こう考えると、リアンツィールよりもHPが600以上も高いアマテルにはスゥもペトラも入るのに、リアンツィールには入らない(スゥはデッキ条件、ペトラは同デッキ制限による)のは公平でない感ありますよね。さらにアマテルはオルタナスキルなので、リアンツィールと違って辺置きの継続スキルで長期戦も見ることができます。どして?
差分② リーダーがオーラでないので編成を攻められる
リーダーオーラなのでターン消費なく最大6,800アドを取れるツクヨミに対し、アマテルはスキル発動に1ターン必要ではあるものの、リーダーを抱え続けないぶん編成を攻めたものにできるという利点があります。

S5構成はツクヨミにもありましたが、S6構成が成立するのは手駒を4枚で回せるアマテルデッキならではなのかなと思います。手駒4枚のうち1枚でもSを引けていれば、それを順番に出していくだけで良いという手駒の自由度の高さが、S駒のパワーでゴリ押すアマテルデッキの戦略を支えている1要素です。
また、デッキ条件のないB駒ながら毎ターン200ダメージを与える優秀なオーラ駒・バハシュを2枚積んでもなんとかなる点も強みです。初手に周年エアレーを切り、毎ターン400という銀志郎以上のダメージを稼ぐ運用が事故なくできれば、それらはもはやB駒ではなくA駒並かそれ以上の仕事をしていることになります。
差分③ サポート系魔駒を編成可能
神単条件のツクヨミとは違って、アマテルには魔駒が編成可能なので、グノーや手駒ロック、罠などを補正に応じて柔軟に編成することで、神殴りや速攻竜など特定のデッキをメタる構成を組みやすい利点があります。
S5以上アマテルデッキの火力の大半はS駒が担保しているので、少ないA枠はコンボ封印やロックなどの妨害系に徹しても火力不足の心配は少なく、S連打による怒涛の火力による先行逃げ切りをこれらのサポートA駒がより確実なものにします。
例えば罠駒は、先行して火力を出したところに張ることで、相手の大きめの火力に対する牽制になりますし、グノーは一方的に殴られながらも反撃の形を組んだ相手の逆転の芽を確実に摘む役を担います。
あとは、魔駒ではないですが、当然ながらアルトも問題無く編成できます。回復しながら総火力が枯渇するところを反撃するという、固定ダメージ系デッキ対策として典型的な戦い方もアンチヒールで拒むことができるので、これらサポート系A駒の見逃せない働きもアマテルデッキの心象の悪さ(笑)に大きく貢献しているのでは、と思っています。

ツクヨミデッキでは、リーダーのオーダーDやフェイルノートの矢筒が耐久性を担保していた分、A駒は自傷スキルなど火力を担う側面が少なからずありましたが、アマテルはA駒がサポートに徹することができているというデッキ構造上の違いが地味に大きい要素だと考えています。
差分④ 召喚駒の編成やコンボ3回不要
言うまでもなく、アマテルデッキにはオーダーCを達成する必要などありません。
そのため、2~3枚を召喚駒に割く必要もなければ、召喚場所に一喜一憂する必要もなく、コンボ封印も恐れるに足らず(コンボを1度も組まなくても押し切れる火力があります)、フェイルノートのスキルバッジ適用の影響を大きく受けることもありませんでした。
つまり、相手の立ち振舞いやコンボ導線をそれほど気にすることなく、常に自分の土俵で横綱相撲を取ることができるデッキである、と言い換えることができます。
誰が見ても強い
ここまで見てきた通り、ツクヨミデッキ、もう少し遡ればヒュプノスデッキ等が持っていた強さの源泉はほぼそのまま受け継ぎつつ、ところどころでより柔軟さやハードルの低さを備えているアマテルデッキは、まあ誰が見ても強いですよね。
背景事情として、トゥールラ(キンマモン)、ペトラ、ウィブサニア、フェイルノート、トールなどに加えて、最近でもスゥやポルカなどが追加された優秀な駒プールが神10以上デッキには用意されており、その強みを最大限享受するS5以上構成が容易な複数の理由(B駒入りでも高HP維持できるステータスの高さ、優秀なB駒の存在、場に出すタイプのリーダーで手駒と辺置きに余裕がある等)によって、現在のアマテルデッキの覇権が実現されている感があります。
この手の問題はツクヨミデッキから続くものなので、アマテル以外の要素がやり過ぎ感は当然ありますが、とは言ってもアマテル自身の性能もやややり過ぎ感が否めないな、というのが私個人の素直な感想ですかね。

では今の環境が嫌いかというと、個人的には結構好きだったりします。アマテル以外にも神殴りや混合殴りも十分に強く、魔単も強化され、魔殴りも閃撃も戦えるし、魔竜や竜血といった新しいデッキタイプも強化が進み環境で見られるようになっています。レオニスというコントロール系魔デッキの強リーダーも登場しています。
ぶん回ったアマテルS5やS6はやり過ぎ感ありますが、それでも私が昔、一度離脱した頃(2018年)のいわゆる"ファヌブブ環境"に比べれば遥かに多様性が進んでいると感じられます。私はベルゼブブは持っていたので、むしろその凶暴さを享受していた側だったのですが、ファヌエルは当時未所持で、対面の神殴りから彼が出てくると、神殴りミラーではエスペランサがこちらにぶっ刺さるわ、他デッキ使用時でもダブコンの嵐で吹き飛ばされるわ、等の散々な目に遭ううちに、気力が削がれていって離脱したのでした。あの頃はひどかったですね~(笑)
また、ロイヤルやグローリーなどの新しいコンテンツも増えているので、200の環境が嫌になったらコスト180に逃げることもでき、コスト180ではまた違った環境が存在していたりるので、その意味でも現在は良い時代になったなぁと感じています。
アマテルデッキの傾向と対策
そんな強いアマテルデッキにも、対応や対策の余地はあります。以下にメジャーと思われる留意点・対応策について列挙してみます。
対応① 事故だと割り切る
初っ端からアレですが、あまりにぶん回ったアマテルデッキは対応不可能ということを受け入れることです。
つまり、大きな地震や台風、水害等と同様に、いつかは来ると分かっていながらも万全な対策が困難な自然災害の一種である、という心持ちでいることが精神衛生上、重要なことだと思われます。自然災害とぶん回ったアマテルデッキの前に、人間というものは実に無力です。
いくら安全運転を心がけていても、もらい事故は避けるのが難しいように、上振れたアマテルデッキを確実にいなす確立された方法はないので、「うん、仕方ないな。次」と割り切ることも大切です。実際は結構悔しいし、虚無感はありますけどね。
対応② アマテルのコンボをなるべく受けない
アマテルはコンボも合わせると7,500以上コースなので、可能であればコンボを受けない立ち回りを意識したいです。ただ、盤面を崩す判断とほぼ同義なので、その辺りは手駒やデッキ特性から判断すべきかな、とは思います。
こちらが先攻の場合には風車、なり打ちそれぞれの形で後攻アマテルはコンボを狙ってきますし、場合によっては初手X打ちや並行打ちを仕掛けてくる可能性もあります。
相手が先攻の場合には、多くの場合先攻2手目にアマテルを置き、後攻3手目を取りながら繋いでくる"あほあほ打ち"を仕掛けてくる可能性が高いです。
これらの打ち手を把握したうえで、なるべく対策を事前に考えておくと、少しは相手をこちらの土俵に引きずり込むことが可能かもしれません。
対応③ 手駒ロックの使用
S5以上のアマテルデッキに大抵入っているバハシュや、手駒に抱えている周年エアレーを引き出すことで、高い確率で相手の動きを1ターン止めることができます。
手駒ロック単体では火力が出ないため、コンボに繋げてダメージを与えつつ時間を稼ぐ、という使い方ができると良さそうです。
対応④ 殴りデッキで立ち向かう
CS期間が終了し、S4制限が解除された5月のシーズンレポートを見ると、S5以上環境におけるアマテルが後手を踏んでいるのが神殴り・混合殴りデッキの殴り対面になります。

これは恐らく、バフの乗ったエンデガやアラジン、エア等により、殴りデッキは終盤のリーサル範囲が広く、アマテルに押し切られる前に逆に飛ばし切ることが可能だからだと思われます。アマテルはシールドやデバフが入ることが多くなく、罠をうまく掻い潜られるとグノー1枚だけでは止まりにくい、といった感覚ではないでしょうか。
対応⑤ 回復やバリアでリーサルずらし
アマテルデッキはリアンツィールと同じく、火力に上限がある系のデッキです(その上限が非常に高いのですが)。そして、デッキが持つ火力の速さなどの特性から、盤面を崩してでもコンボを繋いで飛ばしに来ることがしばしば見られます。
こうして、リーサルを計算しながら前掛かりになるアマテル対面に対して、フルフレアなど大きめの回復やバーストバリアでその計算を狂わせることができれば、相手の崩れた盤面を突いた反撃が刺さる場合があります。アンチヒールには注意です。
先ほど見た、殴り対面の微不利の内訳として、フェイルノートのバーストバリアやイシュタルの捕食などによるリーサルずらし→エンデガ一撃という要素はそこそこ含まれているような気がしています。
こんなところでしょうか。
あとは、マディス・マディンやベローテなどの特殊・雷撃罠や遠夜の採用も大きな牽制・対策となりますが、刺さらない対面も多く、編成するかどうかはその日の補正によって決めたいところです。
おわりに
個人的には、対応①のメンタル的な割り切りが最も重要なのではと思っています。オセロニアのS駒引きの運要素は今に始まったものでもなく、自分もその引き強を享受することが多々あるため、あまり目くじらを立てすぎない姿勢が大切かなーと思います。
それでは、良きオセロニアライフを!