御三家超駒についてまとめた前2つの記事に続いて、シーズン1「ARCANA SUMMONERS」より適用される対戦環境調整と、新たに追加されたその他の駒たちについてまとめたいと思います。
- シーズンマッチ(コスト200)環境について
- グローリーモード(コスト180)の環境について
- ロイヤルバトル(コスト180)の環境
- カップ戦のコスト調整
- シーズン制がリニューアル!
- 新たな証報酬追加!
- 3属性闘化解放はヨシノ!
- まとめ
シーズンマッチ(コスト200)環境について
まず、シーズンマッチにおける12月のダイヤモンドマスター帯(無補正)の使用率と勝率のデータが示されました。
使用率はアルベルティーネ→メルヴェユール→神殴り→アナン→ツクヨミ…という順になっています。一方で、勝率はメルヴェユールを除き、使用率の上位陣がそのまま高いという結果(アルベル59.6%→アナン52.6%→神殴り51.8%)となっています。
上のグラフは筆者が補助線を加えており、それを参考に勝率の順位を(目視での推定なので、あくまでおおよその目安で)水色の数字で加筆しています。
それによると、上位3位に続く勝率第4位として竜血、暗黒竜がおおよそ並んでいるように見え、それと僅差でツクヨミが付けているように見えます。
- 1位 アルベルティーネ楔
- 2位 アナン
- 3位 神殴り
- 4位 竜血、暗黒竜
- 6位 ツクヨミ
- 7位 フェリヤ混合
- 8位 ナルアダルア
- 9位 アマテル
- 10位 メルヴェユール
- 11位 レオニス
- 12位 リアンツィール
- 13位 ディートリヒ天楔、シアン
- 15位 ライアハート
私の好きな竜血デッキは、勝率で同率4位(推定)と健闘していますね。というか、まだまだ使用率が低く、毎月のシーズンレポートに乗っていなかっただけで、勝率自体は以前から悪くない水準だったと思っています。十分に強いデッキです。
前シーズン開幕時の新着オセロニア配信で示されたグラフ(2024年8月)に比べて、恐らくアルベルティーネの影響で殴り系デッキが後退し、アナンに並んで雷撃メタがしやすいメルヴェユールが使用率で伸びていることが分かります。
竜血デッキは、その使用率の高いメルヴェユール対面で勝率を稼げているので、雷撃メタを持たない竜血は環境トップデッキのアルベルティーネに成すすべがないながらも、全体勝率では良い位置に付けているのではと考えられます。
しかし、1位のアルベルティーネの勝率の抜け方に比べれば、2位~8位はほぼ誤差のようなものです。
アルベルティーネデッキの調整
アルベルティーネデッキにおける、盤面に出したS駒の勝率寄与のデータがまず示されました。
編成率で言えば進化スピカ→進化スゥ→進化アマテル→トライプ→闘化ゼウス→進化ペトラという順ですが、勝率への寄与は進化スゥ→進化ペトラ→トライプの順だそうで。
アルベルティーネでしばしば騒がれるゼウスですが、盤面に出せた際の勝率寄与はそこまでではない=安定して勝利に貢献できていないことがここから分かります。
ゼウスよりもトライプの方が安定するのでは?というのは、アルベルティーネ登場直後に書いた分析記事(以下参照)にも書いたことですが、勝率のデータからもその印象は裏付けられたようです。
othellonia-ron.hatenablog.comゼウスは序盤に打ちながらコンボを無理やり押し通すことができると、もはや相手にはどうにもできない強さがあるのは事実ですが、シチュエーションによっては仕事量が少なすぎて安定しないです。
ということで、勝率寄与グラフは横軸がないのでなんとも言えないですが、ぱっと見の印象で進化スゥと進化ペトラの勝率寄与が頭1つ抜けているのは確かなようで。
アマテルのときにも目をつけられていたこの方たちですが、やはりアルベルティーネにおいても制限されることに。
やはり、高HP高耐久の神駒が4,500クラスの即時火力というのは強すぎるということですよね。これは、長年トールにスキルバッジが付けられていたまさにその理由であったと思うのです。
トールのバッジ解除されたと同時に進化スゥが実装されて、そのタイミングを境にツクヨミが、そしてフェイルノートのバッジ適用後にはアマテルが、ペトラやスゥを編成したS5以上の構成で暴れ出した原因の1つとなったのは事実。高HPを誇る神S駒の即時高火力キャラクターの実装はやはり慎重になったほうが良いという教訓を後世に残しているわけです。
othellonia-ron.hatenablog.comこれでアルベルティーネが止まるかどうかについては、記事の趣旨からずれるので別の記事に書こうと思いますが、個人的には止まらないのではと思います。
瞬間風速が収まって全体勝率はやや下がるかもしれないですが、スゥあるいはペトラの出禁によってアマテル編成(スピカ、アマテル、トライプ or ゼウス)が中心になるのではと思われるので、神殴り対面での勝率上昇が寄与して結局強いままなのではという気がします。
アルベルティーネデッキの強さの根源は、その多くの部分がリーダーオーラとしての性能の高さに起因していると考えているので、同デッキ制限では対策に限界があるんじゃないかな~と個人的には考えています。
グローリーモード(コスト180)の環境について
続いてグローリーの環境の概観です。
1位はいわゆる偽装神殴りで、勝率61.2%とダントツです。
グローリーモードでは、コスト200における神殴りデッキの強さを支えている駒の多くが禁止されています。例えば、ミューズ、神フェリヤ、闘化フェイルノート、ハルアキ、神守護者などがそれに該当します。
そして、これらの駒の多くは神単条件を持っており、残された他の駒には神単条件がほとんどいないため、もはや無理に神単で組む必要がないというのが背景にまずあります。
そして、フェリタ&プティも禁止されているので、その代わりに進化ランタイを入れてしまえば、序盤にバフが掛からないフェリタ&プティとは異なりサブオーラを引いて即時にx1.2倍バフが掛けられる上で、金色フギムニとの共存ができ、対面をバフの力でねじ伏せられるということだと思います(※ 偽装神殴りエアプなので間違っていたら申し訳ありません)。
最強フォースの進化ツクヨミが入るレオニスデッキが使用率トップの中でこの高い勝率は、やはり相当強かったのではと思います。
続く2位はテレーゼで、勝率56.8%。
ナルアダルア混合にフルフレアが出禁になった退避先がテレーゼ混合だったと思われます。私も実際に少し使っていましたが、テレーゼのディザイアによる吸収とフルフレアのリーサルずらしは相当強かったです。
勝率3位はレオニスの53.0%で、使用率トップながらこの高水準の勝率はやはり流石の強さでした。グローリーにおけるレオニスはしばらくずっと安定して強く、このように使用率が上がってきても勝率上位に留まり、それでいてずっと調整を逃れていたデッキであります。
レオニスに比較して使用者が圧倒的に少なく、グローリーにおける勝率も決して安定して高くはないのに、ヤンドーラ取り上げの後にヤンドーラ・フルフレア同デッキ制限がかけられた竜血デッキとは扱いが大きく違っている印象です。
グローリーの環境調整
今シーズンから、グローリーには以下の調整が行われるようになりました。
レオニスは恐らく初の調整となるのではと思います。
オセリート・オキクルミはグローリーに登場と同時に制限ということで、これは実に正しい判断だと思います。
偽装神殴りにも手が入ることになり、進化フルフレアは使用禁止となりました。
進化フルフレアは入るデッキをどれも底上げる力があり、終盤に打たれると試合を挽回不能なレベルまで回復される上に、序盤でも腐らないというまさにゲームチェンジャーでした。
どの制限も個人的には妥当そうかなと思います。
また、今月から使用可能になるフォシィはシズマと同じ制限がそのまま適用されます。これも順当です。
ロイヤルバトル(コスト180)の環境
ロイヤルバトルの勝率を見ると、1位がクゥパで57.1%、2位がディートリヒの56.2%、3位が暗黒竜の52.1%でした。
また、神殴り、マナ、ぬらりひょんも高い水準にあり、ロイヤルバトルにおけるテンプレのデッキセットの妥当性を証明していそうな勝率ではあります。
9月のDeck Driveで一回り力をつけた天楔が安定したり、ニヌルタを手に入れたぬらりが躍進する中、短期決戦で試合を決められないと苦しくなるクゥパはやや向かい風かと思いきや、まだまだ強かったというデータでした。
そこで、これらの上位2デッキに以下の同デッキ制限が加わることとなりました。
クゥパ-夏ブラ制限は、召喚によるアドに加えて、盤面のキャラ駒が増えることで周年ヴァイセのスキル火力やリィニーのコンボ火力とのシナジーがあったので、デッキ全体のスピード感に対して地味に影響が大きそうな気がします。
一方で、ぬらりには夏ブラが今後も許されるので、ぬらり-ニヌルタの「ぬらぬた構築」に移行が進むのではと予想されます。
天楔デッキは糸雪に加えて異世界アラジンという花形アタッカーが取り上げられることになり、特に天楔に思い入れのある方は可哀想ですね。4,000級神雷Aアタッカーが入らない天楔はもはや牙を抜かれた虎のようなもので。
とはいえ、Deck Driveで超水準A駒の紬葵をもらったり、シトリの駒アプデが入ったり、唐突に登場した季節S駒級のオセリート・オキクルミをもらうなど着々と強化されていたので、特に低コスト帯では、元々の天楔デッキに比べて火力が高くなっていたのは否めず。
個人的には、そこに付け加えて、一昨年の神(単)A駒重点強化(メリッサ、ライラ、ユウキ、クリスマス・イオフィエル、探求ヌアザ)がシズマからロイヤルまで幅広いコンテンツに影響を及ぼしているなという印象を持っています。あの頃に神のA駒が一気に優秀になりましたもんね。
カップ戦のコスト調整
「A駒相当の駒をB駒のコストで編成できた」ことで、最悪先月の報酬駒のスキルが発動しなくても、HPタンク要因として無理やり入れるということが行われていました。
例えば先月の報酬が魔駒だとすると、魔駒が入らない神単はコスト面でビハインドを背負うことになるなど、この報酬駒のコスト-5優遇によりデッキの選択肢が狭まっていた感は確かに若干ありました。
では、今回の施策でデッキの幅が広がっていくかと思いきや、超駒(22~40)と強駒(21~40)のコスト固定により、実質的にカップ戦はコラボ駒や季節駒の持ち物検査色が強まったことになると見ています。
多数のライトユーザーはメインコンテンツであるシズマのために超駒パレードをメインで引いているという人が多いと思われるので、特にカップ戦に入ってくるような古めの超駒は平均所持率が高めというイメージをなんとなく持っています。一方で、コラボ駒や季節駒、コレクション駒を抜け目なく所有することは超駒に比べて遥かに難しいので、結局のところ「その月に印が強いデッキが選ばれる」「ただしその強いデッキを組めない人は従来よりも増える」みたいな状態となり、持てる人と持たざる人の二極化が強調されるけどもデッキの幅としてはそれほど広がらない、みたいな結果になるのではと個人的には見ています。
一方で、ビジネス的観点で言えば、コラボガチャや季節ガチャ、コレクションガチャ等をコンプリート目指して回すインセンティブがより強くなるので、ユーザからの課金は以前より望めるようになる方向性なのではと思いますね。
後に紹介する「オセロニアデッキマスターズ」という新コンテンツのスタートも、カップ戦の価値を高める、すなわちコラボ駒や季節・コレクション駒の価値を高める方向に働きます。
シーズン制がリニューアル!
- シーズン名称が変化
- 表彰頻度が変更
- CS/マスターズの後継大会が登場
シーズン名称が変化
これまで、1つのシーズン(4ヶ月区切り)は「2024 1st SEASON」のように、「年」+「1st~3rd SEASON」の形式で表記されていましたが、これからは「シーズン1 ARCANA SUMMONERS」「シーズン2 XXXXXXXXXXXXXX」…のように通し番号でのシーズン表記と、そのシーズンを表すサブタイトルの併記となる模様です。
個人的には、通し番号よりも「何年の何番目のシーズン」と明記された方がいつのことを指しているのかわかりやすくて良いのですが、何か理由があってそうするのでしょう。
表彰頻度が変更
これまでシーズン単位での表彰だったものが、各対戦モードごとに成績上位者を毎月表彰することになるようです。また、ゆくゆくデイリーランキング表示機能も追加予定だとか。
CS/マスターズの後継大会が登場
チャンピオンシップがやや存在価値が曖昧になってきていたり、シズマ環境の調整がシーズン途中にも行われるようになったことを受けて、CSの行方が注目されていたところ、後継のオセロニアデッキマスターズという新大会がスタートするようで。
今のところの情報だと、シーズン中の3ヶ月のカップ戦1位と、シーズン最終月の予選をクリアした5名の合計8名が参加資格を持つ、BO3形式のトーナメント戦のようです。
カップ戦専用デッキを使ったBO3形式は新鮮ではありますが、トップオブトップの選手による戦いとなることから、多くの人にとってはあまり関係ない(もちろん観戦の楽しみはありますが)大会となりそうです。
新たな証報酬追加!
証報酬というのは、シーズンマッチでの勝数を重ねると貰える報酬駒のことです。
これまで神デッキ、魔デッキ、竜デッキ、混合デッキのそれぞれで100勝ずつ達成すると1つずつ貰えていましたが、今回200勝の証報酬が追加されました。
追加された駒は神の証:エルククゥ、魔の証:メルル、竜の証:ガナドーラ、混合の証:セオドアです。
[パール] エルククゥ
ギルガメッシュのような神囁きデッキで使えそうな駒で、スキル・コンボともに神駒4枚以上で発動し、2,000の雷撃ダメージを与えるというシンプルなスキルです。
神駒枚数の条件を持った駒を多数編成すると事故率が上がってしまいますが、囁き駒の揃いがあまり良くない人は採用しても良さそうです。
例えば発動条件が同じく神4枚以上の強駒コーネリアに比べてスキルダメージは400低いのと、コンボの最大ダメージも低いですが、逆にコンボの発動条件はこちらの方が緩かったり、神駒が少ない状態でのダメージはエルククゥの方が出やすかったりします。
[アメジスト] メルル
A駒としてジェイラスに続く2枚目のトライレゾナンス持ちで、すべての色が1つで最大のスキル効率。紅のエレメントが2つ必要なジェイラスよりも火力は出ないものの、色に対するアドの効率自体はメルルの方が良いです。
コンボはどの色も2つで最大アドで、すべて2,000アドです。コンボがやや物足りなく感じるながらも、エレメント駒の揃いが良くない人は編成しても良さそうな性能です。
[ガーネット] ガナドーラ
竜血デッキで使える両面剛火竜術持ちです。
スキルは10消費で2,000のダメージ、後半に行くほど火炎バフが乗ります。コンボスキルは8消費で1,600通常~2,000火炎。スキル、コンボともに竜血消費効率はそれほど悪くないですが、特別良くもないという感じでしょうか。
先月登場したクリスマス・ニンブスからスキルの竜血消費が2重くなり(ニンブスは剛竜術ですが)、コンボスキルは全く同じという似た性能の駒ですね。ただスキルの盤面8枚以上条件が地味に重たい…。
コスト200のA駒枠に割って入る可能性はあまり無いですが、駒の揃いが良くない人は低コスト帯を中心に採用しても悪くない性能をしていると思います。
[エメラルド] セオドア
マナデッキ向けの性能をしていて、コンボが[マナ]表記のあるロストエナジースキルなので、マナ駒の編成条件を満たせる駒です。
神のA駒として何気に初めての、「白マナと黒マナ1個につき、XXの波動ダメージを与える」形式の波動スキル持ちですね。
スキルは2,000ダメージ出すのにマナが20個以上必要で、コンボのロストエナジーもマナ消費につき160という効率の悪さから、マナデッキには高コスト、低コスト帯いずれも枠が無さそうな気がします。
マナデッキはもともと混合条件で最大でも8枚しか入れられず、そこにはリーダーのアスリーンに加えて、リブラエル、エリダ、ラージッカ、クロチルドといったマナ向けの駒から、最近登場した闘化セメレーやラメールなど混合条件を持つ優秀な汎用駒、さらには周年ヴァイセなど「とりあえず入れとけ系」の駒が存在していて、それらに比べると使い勝手や火力などの面でどうしても見劣りしまいます。
3属性闘化解放はヨシノ!
画面に「鬼神楽」の文字が浮かんだ瞬間に、古参復帰勢としては「キター!!!」とならざるを得ないキャラクターの3属性闘化解放であることを認識しました。
2017年頃には今で言うところの魔バランスデッキを構成する不動のリーダーとして、ヨシノは個人的にはとてもお世話になった思い入れのある駒ですね。同じくリーダーとして、進化・闘化ともに使い倒したよ~という方は多かったのではないでしょうか?
そんなヨシノさんが3属性闘化解放で新たに神と竜の姿を手に入れたということで、その性能を見ていきます。
[哀しみを越えて] ヨシノ
[哀しみを越えて] ヨシノ
神闘化のヨシノは2ターンの間1,300ダメージを与えるブリンクスキルで、コンボは神駒あたり600上昇で最大3,000の雷撃ダメージです。
デッキ条件こそ違いますが、ヘスティアーは1,600 x 2ターンですし、さらには手駒のドローが進まないブリンクスキルということで、性能的にはなかなか難しいものがありますが、厳しい修行を乗り越えて鬼神楽を完全なコントロール下に置く神性の力を手に入れることができたヨシノさんの穏やかな表情にはなんだか救われますよね←
[猛き竜鬼の剣] ヨシノ
竜闘化のヨシノは竜神デッキで使えるポン出し4,500の火球リーダーです。
ヤンドーラ(バッジ付き)のバフが乗って5,085と、闘化アマテルと同じような感覚で使えるリーダーです。コンボが直接的に火力を発生させないダメージマス変換である点が絶妙で、ヨシノらしさを残している点でもありますね。
盤面に出すタイプのリーダーとしてはやや物足りない性能ではありますが、オーラと違い手駒を軽くできるのは編成や立ち回りの自由度を上げることができる美点でもあります。
これからカップ戦がどう変わっていくかは不明瞭なところもありますが、これまでは妖魔印のS駒はコスト-2される機会もしばしばあり、竜神駒が増えてくるとカップ戦での出番も出てくるかもしれません。
まとめ
以上、新シーズンの対戦環境調整とシステム変更、新駒追加について見てきました。
新年の年明けから情報盛りだくさんでついていくのが大変ですが、これから周年イベントもやってくるので、引き続き頑張ってブログを書いてなるべく有用な情報を提供できればと思いますので、今後もどうぞよろしくお願いします。