
前回の記事に引き続き、新シーズン御三家超駒の進化3体について見ていきたいと思います。
今回の御三家超駒の目玉といえるのはどちらかと言うと進化の方の駒かもしれません。進化の方はどの駒も、それぞれユニークで絶妙な立ち位置の駒となっているなぁという好印象を個人的には抱きました。
この記事では、新シーズン『ARCANA SUMMONERS』に登場した御三家超駒の進化の性能や既存駒との差別点等を考えていきます。
超駒御三家(進化)の性能レビューや感想など
神S駒 進化アタナシア

神殴りアタッカーの進化アタナシアは、通常攻撃に依存して特殊ダメージではなく雷撃ダメージを与えます。
コンボスキルは実質x1.6~x1.8であり、ターン開始時に盤面に神駒が3枚以上あれば最大倍率のx1.8が出る計算です。
進化アタナシアは神殴りテンプレ入りするか!?
神殴りSアタッカーとしては素のATKが高く、通常攻撃と雷撃ダメージが等倍(1:1)である点、火力面で他のテンプレ特殊系アタッカーよりやや低めである点などが特徴的です。

この表中ですと、進化アタナシアのHPは神フェリヤ、竈門炭治郎に次ぐ3番目の高さであり、ATKは最も高く、スキル火力は竈門炭治郎以上エルティナ未満という位置付けであることが分かります。
特殊シールドや罠に対する雷撃ダメージの通りの良さと、火力の低さのトレードオフをどう見るか、という点が一つの判断ポイントになってくるかと思います。
ただ、最近ではツクヨミ→アマテル→アルベルティーネの一連の神デッキ環境の影響を受けて雷撃ダメージに対するメタが出回ってきており、以前よりも雷撃は通りにくい/妨害を受けやすいダメージ種になってきていることには注意が必要です。
通常特殊シールドとマラッカ・遠夜耐性に優れる
現在の神殴りデッキテンプレのS枠はミューズ、闘化フェイルノート、神フェリヤ、進化ハクタクです。アタッカー枠の神フェリヤとハクタクのうち、進化アタナシアはハクタクとの比較がなされることになると思われます。
そこで、このテンプレアタッカー枠2枚と進化アタナシア、さらに神殴りデッキ5枚目のS駒(笑)エンデガを比較対象に加え、各シチュエーションごとの性能を比較してみました。

① 通常時火力
ご存知のように、神フェリヤ→エンデガ(A駒!)→ハクタク→アタナシアという順に火力が出ます。
② 獄炎下
アベルやテュポーンの獄炎に対しては、素のATKが高く火力も随一の神フェリヤが抜きん出ています。アタナシアも素のATKが高い(1,550)ため、テュポーンほどの獄炎(威圧)を掛けられた際にはハクタク(ATK1,295)やエンデガ(ATK1,310)よりも高い火力を出すことができます。
③ 対シールド・防御スキル
シェムケリーのような通常・特殊シールドを配置された場合、神フェリヤやエンデガにはシールドが二重にかかる※1のに対し、特殊コンバートのハクタクと雷撃アタッカーのアタナシアは一重のみのカットとなるため、神フェリヤの火力との逆転現象が生じます。特にエンデガは、素のATKが低く、特殊ダメージに依存する割合が高い(150%)ことから、シェムケリーのシールドの影響をより強く受けてしまいます。
※1 神フェリヤやエンデガ、エルティナ等の通常攻撃を参照する特殊アタッカーは、通常攻撃が75%にカットされた後、その通常攻撃を元に算出される特殊ダメージにも75%カットがかかるため、二重でシールド効果を受けることになる。
また、通常攻撃を大幅にカットする神守護者に対しては、特殊コンバートのハクタク以外なすすべがありません。
④ 罠・魔紋耐性
特殊・雷撃反射の遠夜を設置された際の反射ダメージはどのアタッカーも受けてしまいますが、特殊や雷撃ダメージの担う割合によって反射分に差が生じます。この中では進化アタナシアが最も通常ダメージの割合が高いため反射が少なく、逆にハクタクはすべての火力が特殊ダメージのため影響を大きく受けてしまいます。
(無補正の)アナンやメルヴェユールなど魔単デッキに入っている罠は大抵マラッカであり、特殊ダメージを発生させないアタナシアは耐マラッカ性能も優秀なものになっています。他のアタッカーがすべての火力分に相当する罠ダメージを受けるのに対し、アタナシアは半分だけの被害で済みます。
まとめ
以上をざっくりまとめると、相手による妨害を受けた際の火力や使いやすさの面で評価すると、
- 対竜デッキ(獄炎)はハクタク≒アタナシア
- 対神デッキ(神殴りミラーなど)はハクタク>アタナシア
- 対魔デッキはハクタク<アタナシア
という見方が大まかにはできるかと思います。
それぞれのプレイヤーがアタッカー枠に何をもっとも重視するかやその日の補正などから、各自のプレイヤーが自分に合ったアタッカー駒を選択すれば良いのかなと個人的には思います。
魔S駒 進化ユリシーズ

進化ユリシーズは魔6竜6条件で使用可能なバーストバリアスキルを持っており、3ターンで合計4,500のバリアを張ることができます。
魔竜条件で使えるバーストバリアS駒には、エキドナ(Re:ゼロコラボ)、周年ゲイ・ボルグ、学園リュミエットなどが挙げられます。



この中で比較すると、純粋なバリア量では進化ユリシーズが最も高いです。進化ユリシーズ自体、魔駒としてはHPがかなり高く(2,561)設定されており、流石に上2つの竜駒にはHPで敵わないとはいえかなり肉薄しているので、バーストバリアでかさ上げされるHPも含めるとデッキの耐久力をなかなかのものに強化できます。
コンボスキルは3%上昇で最大14%の毒で、相手キャラが盤面に4枚で12%、5枚で14%(相手のデッキHP30,000とすると4,200)出せる計算です。例えば闘化フェルグのコンボと比較するとユリシーズの上昇率は低い(3% vs 3.5%)ものの最大値が伸び(14% vs 12%)、さらに毒と特殊のダメージ種の違いがあり、暗黒対面以外の通りの良さで言えば進化ユリシーズのコンボのほうが優秀であると言えます。
3ターンのバーストバリアと強コンボの組み合わせは、デッキこそ違えどまさに魔竜デッキ版の闘化ゲイ・ボルグと言える位置づけと言って良いと思います。
進化ユリシーズの使い道?
個人的に最もシンプルに思い浮かぶのは、上に挙げたようなバーストバリアの駒もふんだんに詰め込んで耐久を底上げしたバスバリ構築のシアンデッキですが、ターン数が長引くほどインセンティブが得られる魔竜(混合)デッキとしてはオイフェデッキやスピカ混合も編成先の候補に上がってくるでしょう。

こういう、やや準耐久寄りのデッキは現在の高火力環境下で不遇な位置づけではありますが、バーストバリアやシールドなどを駆使しながら相手の想定をずらしていき、気付くとHPが逆転していた!という戦いはオセロニアの旧き良き側面だと思うので、こういうデッキをうまく使いこなせるようになりたいものですね。非殴り系の混合向けパーツが徐々に追加されてきているのも追い風ではあります。
竜S駒 進化フィーロ

さて、恐らく今回の新超駒計6体の中で最も注目を集めていると思われるのがこちらの進化フィーロです。
初めて見たとき、「そういうディザイアの使い方もあるのね!」と目から鱗でした。
神10条件のディザイアスキルを持つ進化フィーロは、まず盤面に出したときに1,500のバーストバリアを展開し、HPが99%を切った段階から毎ターン継続かつダメージが上昇する火球が発動します。つまり、99%という極めて高く設定されたディザイア発動ポイントによって、シエンティアの微増オーラ毒のような火球ダメージ効果を実現しているのです。
この形式の良いところは、初手にリーダーを手駒から放出できるので手駒負荷を軽くできる点がまず挙げられます。これにより、初手事故がなく、手駒に常に4枚の選択肢を抱えられる他、例えば銀四郎とカワズのダブルオーラ編成も視野に入ってきます。
また、相手に返されても発動するというディザイアの特性により、永続ダメージながら辺置きする必要がないという美点もあります。
一方で、盤面に出した際の効果がバーストバリアであるため、これ自体はデッキの耐久を高める働きもするのですがディザイア発動を遅らせる要因にもなる点が絶妙です。相手が初手火力を抑えめに調整してこちらのHPが99%を切らなかった場合、火球のスタートが1ターン遅れることになり、この1ターンの遅れは後半に大きく響いてくるという弱点、というか相手の介入要素も残されています。

進化フィーロの累積火力を計算してみると、2ターン目から無事にディザイアが発動した場合、8ターンで計4,900、10ターンで計7,650の累積ダメージを相手に与えることができます。実はこのダメージの増加曲線はシエンティアとほぼ重なるので(たった100ずれている程度)、ターンごとによるダメージの伸び具合はなんとなく想像しやすいという方も多いと思います。
進化フィーロはオーラのシエンティアとは違い盤面に出す1ターンを消費することになりますが、そのターンにはバーストバリアによる1,500アドバンテージを計上できます。なので、バスバリ分も含めたリーダーの累積アドバンテージ量としては、先ほどの累積火力の曲線に1,500を上乗せしたものとなり、8ターンで6,400アドを得られ、もし10ターン耐えることができればなんと9,150アドバンテージを進化フィーロから得られるということになります。
これは、盤面に出すタイプのリーダーとして十分に高い水準と言えます。そして、神10枚以上という、耐久性と火力の両立が比較的やりやすいデッキ編成条件であるというのも進化フィーロの強みとなります。
進化フィーロデッキ、どう編成する?
神10条件はS駒、A駒ともに汎用的に使える優秀な駒が多いので、進化フィーロデッキは編成難易度がかなり低いのではと考えています。
トゥールラかキンマモン、ポルカなどが使えますし、進化スゥで火力も出せ、進化クー・フーリンや甘露寺蜜璃のバーストバリア勢も活躍します。
A駒にも水光姫や探求フリンデル、ファニー、ギギルなどで火力と耐久のバランスも取りやすい駒が多く存在していますし、火力に寄せた構築にすることも難しくないです。とりあえず持っている駒を詰め込めばなんとなく成り立つ類のデッキだと思われます。
個人的には、耐久よりも火力を出すことを意識した構築にするか、もしくは完全に回復耐久に振り切った構築にするかの2極が強いのではと(なんとなく)見ていますが、最適な構築論についてはこれから各所で研究が進んでいくことが期待されます。
総じて、進化フィーロは古参勢にとってはスパルムやヘイラン、シエンティアなどの旧き良き時代の増加系毒デッキを想起させる駒であり、また最近の高火力ゴリ押し環境に嫌気が差している方にとっては新鮮な味変として魅力的に映っているのが、今のところ好意的に受け入れられている要因なのではないかなと想像しています。
新御三家超駒の進化3属性まとめ
やや難しい印象を覚えた闘化とは違い、進化の3体には明確にデッキ編成や実戦上の役割が与えられているなと感じました。
特に進化フィーロは、アマテルデッキ弱体化の後を受けて、新たな神10デッキのリーダーとしてユニークな位置を築いていく可能性がある良駒だなと個人的には感じています。
あとは、アルベルティーネや殴り系デッキなどを筆頭に高火力の環境下にあって、準耐久系とも言える進化フィーロデッキや、進化ユリシーズが編成される魔竜(混合)デッキがどこまで生き残っていけるのかは今後注目が集まるところかと思います。
今日はここまで。