10月17日から始まったイベント、Deck Drive ~God meets Dragon~のテーマは竜と神ということで、竜10神6ファーマットを持ったデッキ(竜神デッキと呼称するらしい)の強化パーツとなる新駒たちが投入されました。

もともと、2024 3rd SEASON開幕時に発表された9月~11月にかけてのスケジュールの中で、3ヶ月連続でDeck Driveが開催されることが示されており、今回、その2回目がやってきた、というわけです。

ちなみに、1回目となる9月のDeck Driveは以下の記事にもまとめた楔デッキ強化でしたね。
今回、初めてきちんと明確な方向性が示されたように見える竜神デッキは、火炎と雷撃を主なダメージソースとするようで、これまででいうと例えば闘化クラインや闘化真紅などの竜駒に片鱗が表れていた特徴、方向性となりそうです。
一方で、少数存在する神10枚以上条件の竜駒(これらはよく火球系のスキルを持っている)は使えないデッキ構成であることに注意が必要です。これらの一例として、進化ヒマリや闘化ガリアリィ・エウ、正月コルドゥラ、ワートリコラボの木虎藍などが挙げられます。
竜駒から雷撃ダメージが出てきたり神駒が火炎系スキルを使ったりとなかなか新鮮なデッキ構成ではありますが、どのような駒が追加されたのかを見ていきたいと思います。
(実はこの記事執筆時点で既にイベントが終わってしまっています…。執筆が遅れた理由は記事の最後の方に。)
竜神デッキ向けに追加されたS駒(2体)
竜神デッキ向けに新たに追加されたS駒はフィアラサムリと山桜桃(ゆすら)の2体です。
[救急竜女] フィアラサムリ

竜10神6で発動するリーダーで、手駒にある間と盤面に出す際で異なる効果を持つミーティアスキルを有しています。

スキル
手駒オーラとしてのスキルは、5ターンの間500火炎与えるというもので、打ち切れば合計2,500となります。そして、盤面に出したときには、盤面の自分のキャラ✕700上昇で最大3,000の雷撃ダメージを与えます。
これらを合計すると最短6ターンで5,500ダメージとなります。
コンボは1,800雷撃の下駄を履き、自分のキャラ駒数✕300上昇で最大1,400火炎の追加分を持つものなので、最大で3,200ダメージを発生します。
ステータス
フィアラサムリのステータスから読み取れることとして、竜神デッキの竜駒は全振りしてもHPが25,000台と、火炎駒の水準よりはやや低く、高火力系デッキの閃撃や竜血駒に準ずるHPという位置付けになっていることが分かります。
が、その割にデッキとしては全般的にやや火力に乏しいスキル設定となっている気がします。
性能は?(…ナルアダルアとかで良くない?)
複数ターン継続系のミーティアスキルは、いつか盤面に出す必要があるにも関わらず、オーラとして長い間手駒に抱えないといけないところがやや微妙なところだなと思っています。その理由として、
- 「盤面に出す1ターンを消費せずとも火力を出せる」というオーラの利点を享受できない
- その割に長い間手駒を圧迫する
- オーラスキルのターンを使い切るまでは盤面に出したくないので、コンボを狙う位置に打てるかは不明瞭
あたりがあると思っています。
どうせ1ターン費やして盤面に出すのであれば、好きなタイミングで出せるディザイアスキル持ちの闘化ナルアダルアのほうが良くない?となってしまうのです。
ナルアダルアの方が緩いデッキ条件ながらより高い6,000火力を出せますし、好きなタイミングで盤面に出せるので、コンボでさらにアドを取るという圧力を相手に与えることもやりやすいです。加えて、ミーティアと違いオーラ駒にカウントされないし、さっさと切ってしまえば手駒も圧迫しないので、ダブルオーラで上振れを狙うという構成も可能です。
対するフィアラサムリは、最高火力を得るには最低5ターンは手駒に抱える必要があり、また盤面に出すタイミングで自分のキャラ駒が盤面に計5つ(自分含め)必要とします。ここで難しいのは、竜10神6という条件で使える優秀な召喚駒が少ないというところです。
仮に召喚が無かったとしても、6ターン目には大体盤面に4枚ぐらい自キャラが残せることが多いため、雷撃部分は2,800とほぼ最大火力にはなります。ただそれでも、盤面に出す1ターンを消費するタイプのリーダーとして5,000台の火力は最近のシズマ環境だとやや苦しくなってきている感もあり※1、競争力を得るためにはコンボ確定の位置に置くような運用が必要となるかなぁと思います。
※1 あれほどシズマで強かったアマテルデッキがS2のグローリー環境では勝率・使用率ともに下位に沈んでいることを見れば分かるように、盤面に出して5,000雷撃のアマテルはリーダースキルの単体性能として見ると最近の環境では強い方ではなく、コンボを絡めながらSをとめどなく投げるというS5/S6構成のムーブ自体が強かった、ということだと思われます。
また、5,500の合計火力のうち火球部分の寄与が2,500と半分以下であり、仮にヤンドーラを初手から引けていてもバフ込みで2,825と、たった+325の火炎ダメージ分しか恩恵が得られない点も、「バフを掛けられる」という火炎の旨味が半分以上スポイルされていて微妙な点です。
「…じゃあ、もしシズマで微妙だとしても、英傑印持ちならカップ戦で活躍できるのでは?」という淡い期待をお持ちのそこのあなた!その期待は儚くも速攻で破壊されています。

正直、個人的に使う理由が全くと言っていいほど理解できなかった駒になります…。
最近鬼のような重点強化をもらっている魔竜デッキですら、もともと魔10条件の駒プールがあれだけ充実していたにも関わらず、最新の環境には十分に追いつくことができておらず※2、カップ戦がほぼ唯一の活躍の場となっている現状を鑑みるに、竜10も神6も充実していない(竜10は火炎がワンチャン?)竜神デッキのフィアラサムリがカップ戦で実質使えないとなると、個人的にはどこに活躍の場を見出すのか正直見当もつきません…。
※2 シーズンレポートの勝率表に6月と7月だけ一瞬写った魔竜デッキは、ともに勝率45%という低い数字を残して8月のシーズンレポートからは姿を消していました…。
カップ戦+5というコスト変動が解除される、もしくは、閃撃や竜血以上に強化されロイヤルバトルで活躍する日が来るようなことがない限り、コレクションガチャに移行後も無理に追う必要が全く無い駒かなと個人的には思います。
[風詠みの鳥姫] 山桜桃(ゆすら)

山桜桃と書いてゆすらと読む、珍しい名前です。語源は大陸から渡来したサクラ属の植物・山桜桃(和名:ユスラウメ)から来ていると思われます。
スキル
竜10神6条件で発動するフレアボルトスキル持ちの駒です。新スキルのフレアボルトは、ベノムマギアやボルトマギアのような2つのダメージ種によるグラデーション方式のスキルで、火炎と雷撃から構成されています。
山桜桃のフレアボルトスキルは序盤ほど火炎の割合が高く、HPが減るほど雷撃に比率が傾いていくという形式のもののようです(後述のジウ&パイチーのコンボは雷撃と火炎が逆)。
ステータス
ATKはやや低いですが、HPは超駒を除いた神S駒としては平均水準かなーと思いますね。
性能は?(使いやすそうではある)
スキルは平均して3,500の追加火力、コンボは平均3,400の追加火力と、コレクション駒として平均的なものと言えそうです。デッキ条件が比較的厳しい割に性能は高くはなく、もっと性能が高い神駒はたくさんあるなぁという印象です。ただ、いつ出しても良いスキル・コンボは竜血デッキのラステアに少し似ており、そこから想像するに使い勝手はかなりのものかなと思います。
スキル、コンボともに後半のほうがアドが伸びるタイプであり、できれば後半に打ちたいところですが、手駒が事故っても初手に出せる安心感はあります。いつコンボしても一定の火力出す系の駒はコン確されると嫌な駒なのは事実なので、使い方によっては額面の数値以上の働きをもたらしてくれる駒なのかなという気もします。
東方印なのでカップ戦でコストマイナスも期待しやすいのも良い点ですね。ただし、竜10神6で強いデッキが組めるカップ戦がやってくるのかは疑問ですが、魔竜デッキのように重点的に強化されていく可能性もあるので様子見ですね。
竜神デッキ向けに追加されたA駒(5体)
[盲目の暗殺者] 翁鋭(おうえい)
明らかに、今回のDeck Driveの目玉として設定されている駒です。竜血における婿いくまのように、ひと目で分かる強さを持っています。

翁鋭もフレアボルトスキルを持っている駒で、竜10神6条件で発動し、スキル効果はHPに応じて1,000の火炎ダメージと3,500の雷撃ダメージの間で連続的に変化します。
フレアボルトスキルの重みをかなり後半に持ってくることで、実質的に1,000の下駄を履いた3,500雷撃ライフバーストのように作用します。HP50%の段階で打っても火炎と雷撃で2,250の追加火力が得られるほか、仮に初手で事故って渋々切っても1,000の追加火力が保証されるのがハロウィン・メーティス等の純粋なライフバーストスキルとの違いになります。
翁鋭のスキルのような、初期値を持ったライフバーストスキルというのは、ダメージ全体に下駄を履いている分、最終値の3,500という数字以上に実用上は強いものとなります。

このグラフを見ると分かるように、ライフバとしての最大火力はハロウィン・メーティスの方が3,600と少しだけ高いものの、残りHP数%の部分を除くほとんど全ての領域において翁鋭の方が高い追加ダメージを与えることができます。翁鋭が初期値として持つ1,000火炎のベース値が、序盤から思った以上に全体を底上げすることが一目瞭然です。
コンボもしっかり強い
コンボはベースとして600の雷撃に加えて、コインオルス形式で最大2,400火炎も追加され、最大で計3,000を出すことができます。ただし、火炎部分はオルス形式なので最大火力の3,000ダメージは10ターン目にならないと出ませんが、後攻風車3手目B3でコンボすると合計1,800、後攻風車のB2にX進行した際のコンボで2,200、先攻風車のA3コン確時に2,300出るという計算です。
加えて、修羅印はA駒のコストマイナス機会が比較的多い印でもあります。山桜桃と同じく、今後竜神デッキがどれほど強化されるかにもよりますが、これらデッキ条件を満たす駒が充実する頃にはカップ戦でも活躍が見られるかもしれません。
とにかく、スキル・コンボともに穴がなく、ステータスも後述の竜駒より一回り高く設定されているなど、明らかに竜神デッキの中核として設計されているアタッカーだと思われます。
[豊穣神の使い] 千歳と桐葉

スキル、コンボともに竜10神6で発動するフレアボルトを持っています。
スキルは1,500火炎~1,800雷撃で平均1,650のアド、コンボは1,500火炎~2,000雷撃で平均1,750のアドを持ちます。
これらの数値ですが、正直なところ、デッキ条件を持った最近のガチャ産駒としては火力が低く、無料のイベント報酬駒レベルという印象です…。
スキル1,600特殊、コンボ2,000特殊を出せる魔10条件のハルは2019年実装、デッキ条件なくスキル1,600特殊出せるイオフィエルが2021年実装などの例を出すまでもなく、竜10神6という編成条件が付いている割に火力だけでみれば4, 5年前の水準です。

より最近の例で言うと、神10だけの条件で使えるメリッサは、HP最大時に1,500特殊で、減るほど2,400雷撃まで伸びてくれます。火炎がいくら通りやすいダメージだと言っても、千歳と桐葉の火力設定はやや慎重すぎないかなと。
ただ、印は戦国印を持っています。
戦国印って?
戦国印というのは、むかしむかし「希望の唄」というシリーズのガチャがありまして、主にそこから出てくる戦国武将や姫などの駒を中心に付けられていた印です。図鑑No. 2042のニューイヤー・フォージ(2018年1月実装)を最後に長らく途絶えていましたが、6年以上の時を経てNo. 6965の闘化真紅(2024年9月実装)で突如として復活し、最近少しずつ実装される駒が出てきた(しかも戦国時代に全然関係ない駒で!)印となります。
その懐かしい響きの戦国印は今月のカップ戦で早速コスト-2されており、今後もカップ戦要因として活躍する機会が出てきそうです。問題は翁鋭らと同じく、竜神デッキがカップ戦で組めるくらい駒群が充実するまで強化されるかどうか、に掛かっています。
[にゃんズパトローラー] ミント

スキルの方は竜10とやや緩い条件ですが、コンボが竜10神6を持っているというやや変則的な駒。
雷撃スキルは、盤面の自キャラ✕500の最大800雷撃を2ターンに分けて入れるというもので、2ターン打ち切って最大1,600雷撃です。初手出しだと500+800で1,300雷撃となります。
コンボは新スキル・ブレイズサンダーで、700の火炎+自キャラ✕300の最大1,200雷撃を加えるので、自キャラが4枚あって最大で1,900ダメージです。
…これも正直言って結構微妙ですよね。

神単条件にはなりますが、同じ形式の2ターンスキルを持つライラは最大で2,000雷撃、初手打ちでも1,600出せることと比べれば、見劣りは避けられません。
獣使印ということでカップ戦での活躍も期待できますが、竜神デッキがどこまで強化…(以下略)
[酩酊盟友] ジウ&パイチー

竜10神6条件で使えるブレイズホーリースキルを持っており、1,200火炎+600回復の合計1,800アドが取れます。
回復に余剰が出るところがややもったいない感もあるものの、初手打ちも可、といった性能です。
コンボは1,500雷撃~2,000火炎のフレアボルトで、HPが減るほど火炎の比率が上がっていくのは通りやすさの点で見ると良い部分でもあります。
獣使印ということで…(以下略)
[剛鋼竜] チロムガル (配布)
アムルガルの弟という設定のチロムガル。

「ひな祭り・アムルガル」で既に設定としては登場していましたが、ついに駒として実装されました。
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スキルは3ターンのフレアヒールで、600火炎~500回復の間でアドを取ってくれます。コンボは自キャラ参照の雷撃。
無料配布駒なので性能は控えめですが、勇猛印ということもあり、「カップ戦で活躍しないこともない枠」になりそう?
アイトワラスが闘化解放!

[憎悪の衝動] アイトワラス
暗黒デッキというものがこの世に誕生した3ヶ月後の2018年10月に、強駒パレードから登場したアイトワラスがついに闘化解放です。ちなみにボイスが憎しみに満ちており、「◯ね!」「◯ろす!」などの物騒なワードにあふれているとTLで話題に(笑)

彼が登場した2018年10月といえば、ファヌブブ環境に(私はブブは持っていたので正確にはファヌエル入りの神殴りに)叩きのめされて無力感に苛まれたのと、色々忙しくなってきたのが重なって私が一度オセロニアを離脱する直前の頃ですが、当時の私はしっかりとゲットしていたようで、駒箱の離脱前と復帰後の駒たちの境界らへんにひっそりと眠っているのが確認できます。
手駒にランダムで呪いを付加するストラクチャー産のヴィグラスから、呪い状態でない駒から呪っていくという効率の良さでアップグレードを果たしたアイトワラスでしたが、アークワン、アルイーナル、時勝と黒鱗スキルを持つリーダーが登場している現在ではもはや顧みられることが無くなった、本来の「暗黒」スキルを持った暗黒デッキリーダーでした。
そんなアイトワラスは、今回の闘化解放で竜10神6デッキ向けのチャージ火球スキル持ちという新たな姿を得ましたが、古い駒の闘化解放だからなのか、性能的には微妙なものと言えそうです。

アイトワラスは、同じく最大1,800に至るチャージ火球スキルを持っている魔6条件の格闘チエリに対し、初期値も上昇幅も後塵を拝しています。
また、魔竜の竜駒は火炎に準じた高HPを持つため仕方ないのですが、HPでもチエリに大きく差をつけられています。
この駒も高コストやグローリーなどのシビアなルールでは使われることは無さそうな印象です。なんだか不憫なキャラですよね。
ところでこのデッキ条件、なに?
イベント情報が明らかになった当初も少し話題になりましたが、今回のデッキ編成条件の不自然な表記について。
「自分のデッキにそれぞれ竜駒が10枚以上、神駒が6枚以上、魔駒が1枚もないときに発動できる。」って、もともと16枚しかデッキにないのだから、魔駒に関する記述いらなくない?というもの。
「もしや、複数属性持ちが今後実装される!?」「8 x 8の拡張ルールが登場予定?」「ソロイベントの助っ人追加時を考慮した?」「トゥールラは絶対に入れられません!という運営の強い意思表明」…などなど様々な憶測が飛び交っていましたが、真相は不明のままです。
まとめ:翁鋭だけゲットできればとりあえずOK
竜10神6というフォーマット自体は、テュポーンやフルフレアが使用可能、(トゥールラが編成できない代わりに)キンマモンが編成可能、テュポーンやハイサラマンダーのコンボにエンデガが相性◯…等々、例えばメルヴェユールデッキや神殴りなどを見ることができる優秀なポテンシャルを持ったデッキ条件だと思います。
ただ、今回のDeck Driveにて追加された新駒自体は、翁鋭を除いて、必ずゲットした方が良いという性能の駒はあまり無いような気がしています。
今回のイベントで新駒を全然ゲットできなかった人も、コレクションガチャ移行後にこつこつと単発で、またはかけら30個で11連を回して翁鋭を狙っていけばひとまずOKかなと思います。
9月のDeck Driveが楔を再び環境デッキにまで一気に引き上げた強力なものだったことから考えると、その落差にやや拍子抜けでした(実はこれが記事の執筆に乗り気になれなかった原因でもある)が、ハロウィンイベントやその後のアイドル・フルフレア実装なども控えるこの時期に課金の必要性を抑えてくれた運営さんの優しさ(?)と受け取っておこうと思います!