オセロニア「論」

思考や情報の整理のために書いていきます。

【逆転オセロニア】新スキル・ディメンションはなぜ「壊れスキル」なのか

正月の新シーズン開幕で実装された新スキル・ディメンションは、早くもシーズンマッチで市民権を得て、というか主役級の働きを演じています。

さて今回は、ディメンションはなぜ強いのか、について少しだけ考えてみたいと思います。

早くもディメンション環境

ふとした時に無補正のシーズンマッチ使用率を見てみると、ここ最近は常にフィーロ、アマテルやシアンなどが上位を占めています。

デッキ使用率上位にはテルミオス・マキュリスの影が色濃く浮かぶ

これらの共通点は魔駒入りの神10で編成できるデッキということであり、テルミオスとマキュリス積んでいるデッキが大半なことは想像に難くないです。実際に潜ってみてもこれらを打たれることが非常に多く、神10以外の混合デッキなどからもマキュリスを刺されることがしばしばで、体感的に2試合に1試合はディメンションを使われている感があります。

前シーズンの大・ククルゥ環境に続く、まさに大・ディメンション(マキュリス)環境といえると思います。

「3機能の同時発動」+「数値が高い」から強いのは当たり前

新シーズン御三家超駒の性能レビュー記事でも書かせていただいた通り、ディメンションは極めて優れた、というかもはや「ぶっ壊れ」の類のスキルです。

othellonia-ron.hatenablog.com

その理由は、「『手駒整理(ドロー促進)+デッキ圧縮+効果が選択可能なツインスキル』という3つの効果が同時に期待できる」上で、「スキルの数値が高い」という2点にあると考えています。

「3つの機能を兼ねている」という点

ディメンションは、スキル使用時に手駒から最大2枚の駒を選択してデッキから除外します。そして次ターンには、通常のドローに加えて、前ターンに除外した駒と同等のレアリティの駒が追加でドローされます。

「ディメンション」の使用シーン

この過程では、まず① 手駒から不要な駒を取り除き、手駒のまわりをスムーズにできる(=ドロー促進効果も含む)という効果が期待できます。さらに、選択した駒はデッキに戻るのではなくデッキから除外されるので、② デッキの残り山を減らし目当ての駒をドローする確率を高める(=デッキ圧縮)という効果も伴うのです。

この手駒整理効果があることで、例えば闘化アルカードや夏ブランジェッタなど、終盤に引くと手駒を圧迫してしまう類の上振れ駒であったり、アンチヒールや闘化マキュリス対策のカレフティスなど、対面デッキによっては完全に腐ってしまう駒なども心置きなく搭載できる、という編成上の利点もあったりします。

さらに、ディメンションスキルはデッキ除外する駒の総コストに応じて、③ 追加効果の選択が可能です。闘化テルミオス、闘化マキュリス、闘化マシュカ、闘化レクセナーシャという、これまで実装された駒はすべて、コスト10以上20未満:火力を追加、コスト20以上:バリアを展開というスキル構成となっており、攻撃と防御を場面に応じて選択できるようになっています。これは紛れもなく、ツインスキルそのものの挙動です。

「数値が(低いどころか)むしろ高い」という点

局面や状況に応じて効果を選べるツインスキルは、普通、単独スキルよりも性能が控えめに設定されているというのが、これまでの通例であり常識でした。

しかしディメンションの場合は、「手駒整理(ドロー促進)+デッキ圧縮+効果が選択可能なツインスキル」と3つも機能があるのに、並のS駒の単独スキルと同等以上の性能が設定されているように思えるのが謎に満ちたところです。

例えば闘化マシュカは、通常ダメージの竜闘化リアンツィールよりも通りの良い火炎ダメージで、リアンツィール(4,500)よりも高い5,000の追加ダメージを叩き出します。

竜闘化リアンツィールと闘化マシュカ

竜闘化リアンツィールと闘化マシュカ

闘化テルミオスは、いつでも1ターン完結で3,000ダメージ/3,600アドバンテージ(2,400ダメージ+1,200バリア)を稼ぐという、季節駒レベルであれば十分優秀と判断される数値に加えて、大抵のケースで相手の攻撃を効果的に封じ込める3種の適応型フォース(65%)を展開するという驚きの性能です。

3種の適応型フォース自体が始めての実装でありながら、状況に応じた攻撃/防御の選択が可能で、さらにその数値もカット率も優秀という、非のつけようがないスキル性能になっています。

安定した評価を得る強駒・ルキウスと比べると、テルミオスがいかに異常かがよく分かる

闘化マキュリスについても同様です。並の季節駒であれば、常時3,000ダメージが出力できる、または1ターンの3,000バリアが展開できるというだけで評価できる中、それを場面に応じて適宜選択することができるだけでも評価が高いのは、例えばツインスキルを持つ納涼・シアンが季節駒として好意的な反応を得た事例からも言えると思います(罠スキルである点やバリア/回復の違いはここでは一旦無視)。

しかしマキュリスはそれには飽き足りず、相手の手駒をロックして1ターンの自由を奪った上で、こちらの手駒を整理してドローを促進し、次ターン以降にフィニッシャーを引き込む確率を高めるという、勝ちに直結しうるいくつもの働きを同時にして見せるから超驚異的です。

納涼・シアン+ルキア+リドロー+αぐらいの仕事をいっぺんにしてしまうマキュリス

どうしてこのようなスキル設計になったのかに関する推察

このように、控えめに見てもぶっ壊れ駒・スキルと言うべき形で新御三家(闘化)が実装された(特に闘化マキュリスと闘化テルミオス)原因について考えてみると、あくまで個人の推測の域は出ないのですが、スキルがもたらす効果についてオセロニア運営が見誤った公算が高いのではと見ています。

想像するに、「ディメンションスキル使用者は『手駒から除外する駒がバトル中に使用不可になる』という代償を払っているのだから、スキルの効果は相場よりも高く設定するのが妥当である」という思想のもとで駒設計が行われてしまった可能性はないか、という仮説です。

言い換えると「手駒から不要な駒を排除して、さらに次ターンに通常の2倍か3倍のドローができ、それがデッキの残り山の圧縮に繋がる」という大きな利点を、「大事な大事な手駒の1~2キャラクターをバトル中に使用できなくしてしまう」というデメリットとして誤認してしまったのでは。

もちろん、昨年の正月御三家と同時に登場した新スキル・アルカナ召喚の大失敗を取り返すべく(?)、今回のディメンションには相当な高い期待と気合を込めて、多少のインフレを許容しつつ設計が行われた側面も間違いなくあると思います。

しかし、それだけでは合理的に説明がつなかい程の強力なインフレ率で「壊れて」いるように見える点から、オセロニアの対戦環境調整にまつわる1つの大きな課題が浮かび上がってくるのを感じます。

その課題とは、「バトルの時間軸に対する認識の甘さ」です。

試合の時間軸に対する認識の甘さが感じられる事例がちらほら

このブログの著者は少々前の段階から、オセロニアの駒設計に関して「おやっ」と感じるあるポイントがずっと気になっていました。今すぐに思いつく範囲では、以下の4つの事例が挙げられます。

① アルカナ召喚の事例

これらの駒を打たれたことは両手で数えるくらいしかない(多分)

先ほども登場したアルカナ召喚スキルですが、当時の記事にも書かせていただいたように競争力が低く、実戦であまり使われることのないスキルに終止しています。

othellonia-ron.hatenablog.com

アルカナ召喚が抱える複数の欠点のうち、「スキル発動ターンに何もしない」点がまず第一に挙げられることはしばしば。

駒単体のスキル・コンボ性能が向上し、火力の立ち上がりポイントも前倒しされてきている中で、試合の平均ターンは以前よりも短くなっていると想定される中、「何もしない」1ターンを過ごしてしまうことがいかに試合においてのビハインドを生むのか、という点に対する洞察が不足していたように思う事例です。

② グラスムンチャーの事例

新世代の「最初の仲間」として選ぶことが可能なグラスムンチャーは、バトルに及ぼす影響度の高さが他の8体の「最初の仲間」たちと比べて段違いに大きなキャラクターだと思います。

グラスムンチャー

確かに、グラスムンチャーが与える総火力1,600は、他の「最初の仲間」水準に収まっていることは事実です。

しかし、行動を伴うことなく上乗せで火力が乗るオーラの特性を踏まえると、従来のサブオーラの相場である300ダメージ/ターン(例:銀志郎やキング・カワズ)を上回る400ダメージ/ターンという性能は際立つ場面が多いです。

試合時間を平均7ターンと仮定したときに、スキルの継続が4ターン限定であることのデメリットよりも、1ターンあたりの出力が濃いメリットの方が大きいケースが多く、グローリーやロイヤルバトルなど1ターンの価値がより高いコンテンツで禁止駒指定されているという事実が何よりの強さの裏付けです。

その他の「最初の仲間」たちの、「ザ・無償配布駒」ともいうべき凡庸な性能とのコントラストは際立っており、グローリーにおいてフィーロやリアン竜血などを筆頭に多くのデッキに搭載され、それらが暴れた段階で使用禁止駒に指定されたという経緯をとってみても、実装当初にその強さを運営が十分に認識していたとは考えにくく、1ターンという時間の持つ価値の高さを運営が見誤った可能性が高い事例の一つかなと見ています。

③ アルベルティーネの事例

ターン限定スキルといえばアルベルティーネも思い浮かぶ事例の一つです。

オーラ天楔デッキとして少しずつ古さが目立つようになっていたディートリヒに代わる新世代リーダーとして、2024年9月に投下されたアルベルティーネ。

楔生成ターンを6ターンに限定する代わりに、1ターンあたりの上乗せダメージを手に入れたのですが、平均して6~7ターンで終わることが多々の現環境において、楔生成が6ターンまでしか機能しないという制約は全く問題にならず。

結果として高くなりすぎたリーダー火力の尻拭いとして、手当たり次第のサブ駒が出禁措置を受けたのは現在も進行中の課題でして。最近、紬葵ガルーダを返却されたアルベルティーネデッキが再び一線級の輝きを取り戻したとの声もあり。

「6ターン限定」という楔生成条件が足枷として確実に機能するには、恐らく試合の平均ターン数が9ターンかそれ以上に長期化しないといけないはずで、もうそんな環境がやって来る見込みのほとんど無いオセロニアにおいて、アルベルティーネの性能は試合の時間軸を明確に読み違えた代表的な事例かなと感じます。

④ 今回の「ディメンション」スキルの事例

そして上に記した今回のディメンションスキル。

TCG形式のゲームにおけるドローという、非常に重要な意味を持つ運要素に対して、複数の角度から介入できる(現在の配牌を改善、次のドローを促進、デッキの残り山の圧縮)という部分だけでも有益なのに、それに加えて高性能なツインスキルを発動できるという建付けが少々やり過ぎに感じるのは上に記した通り。

マキュリスとテルミオスに至っては、そもそもスキル効果自体が複数機能を兼ねている(手駒ロック+アドバンテージ確立、3種適応型フォース+アドバンテージ確立)ため、1人で4役も5役もこなすそのマルチタスクっぷりには脱帽です。「お前はオセロニア界の山寺宏…(ここで文章は途切れている)」

まとめ

新スキルのディメンションがいかに強いかは皆様も日々のシーズンマッチで実感しておられるかと思いますが、この記事では「それが何故強いのか」をなるべく言語化してみたつもりです。

「そんなことくどくどと言語化して貰わんでも十分わかってるわ!」とお叱りを受けることは百も承知ですが、どうしても書きたくなってこの文章ばかりのつまらない記事を書いてしまったことをお許しいただければと思います。

さて、オセロニアは10周年の宴を直前に控え、徐々に高まるお祭りムードにワクワクは抑えきれないというのが正直なところ。年々強度を増していく対戦環境はどうなっていくのかも気になるところですが、ここは一旦めでたい節目と新たなスタートを皆さんと一緒に祝えればと思っています。

それでは!