オセロニア「論」

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【逆転オセロニア】竜血ダメージ効率から見る竜血デッキの組み方

昨年9月に登場した竜血デッキは、まだ十分に駒が出揃ってきてはいない状況ではありますが、それでも以前よりも十分に戦えるデッキに仕上がってきていると感じています。

これからも継続的に竜血駒は追加されてくると予想される中、どのような観点で竜血スキル持ち駒を評価し、どのようにデッキを組んでいくべきかについて考えておくことは重要だと思いましたので、ここで一度言語化しておきたいと思います。

竜血デッキの性質とデッキの組み方

竜血デッキは、最初にリーダーの竜血展開スキルで竜血の獲得を行い、それを消費しながら火力を出していく、という動作が基本です。

この竜血は、竜血デッキで火力を出していく上での必要リソースであり、休息術という回復スキルや防護術という防御スキルで少量回復することもできますが、基本的には試合の間次第に減少していく貴重なものなのです。

竜血を使い切ってしまうと、スキル発動に自傷ダメージを伴うことになります。現在の相場としては1竜血の不足あたり200ダメージを受けることになっており、スキルの平均的な竜血消費量は10程度なので、残り竜血0の状態で竜血スキルを使うと毎ターン2000程度の自傷ダメージを受けてしまいます。

さらにその状態でコンボに繋げてしまうと、さらに2000自傷が加わって4000程度の大きな自傷ダメージを受けてしまうことになるため、注意が必要です。竜血の残数が気になってくる中盤から終盤にかけては、残りHP管理も重要になってくる局面ですので、そこで血不足による自傷を負うのは痛すぎます。

したがって、竜血デッキにおいてはいかに竜血消費を抑えながらダメージを与えるかが重要であり、スキルを見る際には最大ダメージだけでなく、竜血1消費あたりのダメージ量(竜血ダメージ効率と勝手に名付けさせていただきます)も合わせて見るべきだと思っています。

基本的にA駒よりもS駒の方が効率は良い

例えば、S駒ヒナギクとA駒セシルを比較すると、どちらも2ターンのスキル剛竜術を持っています。

S駒ヒナギクは合計12の竜血を消費して4000ダメージを与えるので、竜血1で333.3のダメージを与える計算です。対してA駒セシルは、同じく合計12の竜血を消費して2400ダメージなので、竜血1消費あたりのダメージは200となります。

同じように、火竜術など他の竜血スキルやコンボスキルについても、S駒の方が竜血消費に対するダメージ効率が高く設定されています。

これは、竜血を1消費することの価値がS駒とA駒で違っているということを示しており、同じ竜血を消費した場合に、S駒中心で立ち回ることができた方が相手に多くダメージを与えることができるということです。

この事実は、一つの可能性を示唆しています。それは、竜血デッキはS駒を5枚以上編成するとその上振れを享受しやすいデッキだが、反面、下振れたときのリスクもより大きいデッキである、ということです。

つまり、S駒を多く引き込めて場に出せたとき、A駒を使っているよりも竜血消費数の割に大きなダメージを出すことができ、竜血の枯渇を気にすることなく殴りに行くことができますが、逆に手駒がB駒で詰まった場合(例えば、ヤンドーラ、ザーフィル、B駒、B駒という状況は割と起こりそう)に、最も低い効率で竜血を消費しなければならない可能性があるということです。ということは、B駒をどうしても編成する場合は、竜血を使う攻撃ではなく休息術持ち、あるいは火炎スキルやオーラスキルなど、竜血を攻撃のために消費しない駒にすべきだと考えられます。

ルフレアの偉大なところ

竜血デッキ限定のぶっ壊れ枠として登場した超駒フルフレアは、火竜術スキルの火力は高いものの、竜血ダメージ効率が1竜血あたり300~323(自分の竜駒数により変動)とS駒の火炎系スキルとしては取り立てて効率が良い訳では無いです。

しかしながら、コンボスキルが単なる火球スキルであり竜血消費が必要ない点がとても偉いと思います。さらに、2000の最低保証が付きながらも、自分の盤面に竜駒が4枚以上という条件の緩さで最大の4000ダメージを出すことができ、スキルで飛ばしきれなかった分を飛ばし切るために十分すぎるコンボ火力を持っています。

ダメージ増加する系の竜血スキルは竜駒を貯める方が効率良い

ルフレアの火竜術スキルもその例ですが、竜血スキルには「自分の竜駒の枚数や相手のキャラ駒数に応じて竜血消費もダメージも上がっていく」というようなスキルがしばしば存在します。

異世界時勝のスキルは大きく竜血ダメージ効率が変化する例

この手のスキルは、基本的にキャラ駒が揃わない状態で発動するよりも、キャラ駒が揃って最大火力の周辺で使うときの方が、高い竜血ダメージ効率を得ることができます。たとえば、異世界時勝を例に取ると、自分の竜駒が1枚しかない状況では竜血5消費で1000ダメージ、竜血ダメージ効率はA駒並の200 [ダメージ/竜血]でしかないですが、盤面に竜駒が増えると竜血8消費で3600ダメージ、つまり450 [ダメージ/竜血]という数字が得られ、同じ竜血消費に対してより多くのダメージを与えられる(すなわち、効率が良くなる)ことが分かります。

手駒と相談しながらにはなりますが、この種のスキルはなるべく盤面に竜駒が増えてきた段階で打ちたいです。

竜血展開分の竜血だけでは削りきれない

竜血デッキのリーダーが持つ竜血展開スキルでは、S駒のアースィマで50、A駒のトゥアンで40の竜血を獲得することができます。

仮にこの竜血をすべてS駒で消費した場合の計算(実際にはほぼありえないことですが)をしてみます。

S駒のみで削り切る場合

S駒の竜血スキルの竜血ダメージ効率を仮に350 [ダメージ/竜血]という典型的なラインに設定すると、50および40の竜血で与えることができるスキル火力は、それぞれ17500, 14000となり、ここにリーダーの竜血展開のダメージとATKを加えると21950, 17645となります。

次に、竜血スキル持ちS駒のATKをざっくり平均とって1400程度と仮定すると、7ターン全てS駒を打った場合のATK分は9800であり、それを上記に加算すると、それぞれ31750、27445となります。

つまり、アースィマリーダーで50の竜血を獲得し、それを7ターンかけて全てS駒で消費するという理想的な想定においては、竜血スキルを使って合計31750ダメージを与えることができ、大抵のデッキは血が足りるかやや不足する程度で削り切ることができる計算です。トゥアンリーダーの40竜血では、総ダメージ27445とやや心もとない数字です。

しかし、7ターンすべてでS駒を打つというのは現実ではほぼ不可能に近く、主に打つのはA駒が中心になってくることを想定すると、竜血による総ダメージはもっと低くなります。

表:竜血スキルのみで削りきれる体力
A駒のみで削り切る場合

では、今度はより悪い方の条件として、仮に全てA駒で消費する事になった場合の概算をしてみます。

A駒の竜血ダメージ効率は執筆時点で200 [ダメージ/竜血]程度で設計されていることが多く、それぞれ50および40の竜血で与えることができるスキル火力は10000, 8000です。ここにリーダーの竜血展開の火力を加算すると14450, 11645となります。

竜血A駒の平均的なATKをざっくり1150程度と仮定すると、7ターンのATKによるダメージは8050となり、これを上記に加算すると22500, 19695となります。

つまり、7ターンの間にA駒しか引けなかった場合、竜血スキルの総火力はアースィマリーダーで22500、トゥアンリーダーで19695となり、大抵のデッキに対して血が不足するということになってしまう計算です。

 

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上記の計算が意味するところは、竜血スキル以外で火力を補う重要性と、休息術等のスキルで竜血を回復する必要性です。

竜血デッキは、竜血スキル持ちを最低10枚編成することがデッキ条件として設定されているため、残りの6枠をフル活用して竜血を消費しない火力を稼いでいくというデッキ構成が求められます。

最も安易に行き着くのは火炎スキルで、A駒の十字中火炎とS駒のテュポーンやフィン等を編成し、ヤンドーラで火炎バフを当てるというものです。火炎バフは、火炎スキルだけでなく竜血の火竜術や剛火竜術スキルにもゲインをかけることになり、竜血スキル自体の効率も上げられるため、トゥアンリーダー、フルフレア搭載で火炎系に寄っている現状の竜血デッキには必須だと考えています。

私の場合、現時点での非竜血スキルの6枠として、アベル、ハイサラマンダー、テュポーンの火炎・獄炎を3枚、ヤンドーラと嫁アイリアの火炎オーラバフを2枚、残りは真紅という構成にすることが多いです。

火炎オーラバフを2積みとすることで、フルフレア単体のスキルで最大8000を超えるダメージを叩き出すことができ、さらにコンボも最大5800超に跳ね上がるので、もともと強力なフルフレアをぶっ壊れの2手飛ばしマシーンに仕立て上げることが可能です。

5月の御三家超駒である闘化の真紅は、竜血を消費せず2ターンで4000火力(ステラストリームの真ん中の効果)を出すことができ、HP40%以下では15%デバフで殴り対面も見ることができるので優秀です。コンボも3600雷撃を狙っていけます。

このように、最初に獲得できる竜血が40~50である現状では、いかに竜血消費を抑えながら火力を出すデッキ構築とするかが重要な視点です。

竜血向けアンチヒール希望

ですので、回復やバーストバリアによってリーサルを大きくずらされると、出せる火力の上限がある竜血デッキは一気に苦しくなります。回復耐久相手には火炎で立ち向かうことができますが、相当手痛い自傷ダメージも負うことになってしまいそうです。

なので、個人的には竜血デッキ向けアンチヒールの実装を希望したいと思います。

バーストバリアはどうしようもないので、バリアが入りそうなデッキは予めそれを見越した立ち回りをし、火炎バフのかかったフルフレアでバリアごと吹き飛ばす火力計算をすべきかなと思います。

まとめ

今回は竜血デッキについて書いてきましたが、実装当初の弱々しい姿から打って変わって、現在の竜血デッキは上振れると火力が高く、火炎・獄炎スキルの恩恵も得ることができる強くて楽しいデッキに進化してきました。

今後も、恐らく竜血ダメージ効率が軽くする方向で新たな駒が追加されてくると予想できるので、個人的にはとても楽しみなデッキです。